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管理人 : nakiyami様






彼氏的彼女ーboy sideー ボイスドラマ
〜OP〜


彼氏的彼女未プレイの方はご注意!





「一本!!」

体育館の中に審判の声がこだまする。

それと同時に黄色い声援が体育館中になり響く。

勝ったのはうちの学校の生徒らしい。

あまりに大きい声援につい口からこぼれてしまう…

「うるせぇ…」

なんとなしに見ていた学校対抗交流戦。

試合には、興味なかったのだが時間つぶしになればと

来たが…失敗だったらしい。

「帰るか…」

そうつぶやいて出口に足を向けると

今、勝った選手の名札が見えた…

「藤枝…たしか同じクラスのやつだよな?

女だが…学園の王子的存在って騒がれてる…」

黄色い声援の受け方から言って間違いないだろう。

「どんな顔か…思い出せない…。

まぁ、同じクラスだけど話したことがないから

当然といやぁ当然か…」

そんなことを思いながら出口に向かう。

体育館中に鳴り響いていた黄色い声援は、やむどころか

さらに音を増していた。

体育館の出口を出たところで、不意に足が止まる。

「…明日小テストだった、忘れてた。

教室にノートおきっぱなしだ、取りにいかないと…」

教室は3階…

「めんどくさいな…。」

だがノートを持って帰らないと勉強が出来ない。

そんなこんなでしぶしぶ教室に向かう。

教室からノートを取って戻る時、

不意に窓から景色が目に入った。

夕暮れに沈む町は、黄金に輝いて暖かい気持ちなる。

それと少し離れた場所に見える海が銀色に光っている。

金と銀のコントラスト。その二色で世界を染める。

この時間の町の景色が一番綺麗だと思う。

そんなことを考えながら歩いていたら

急に身体が宙に浮く感覚に襲われた…

いや、襲われたのではなく文字通り

宙に浮いたのだ。

階段を踏み外した。

気がついた時にはもう遅く、

身体は重力に引かれ落ちてゆく。

「危ない!」

と階段の下から声がした。

地面に叩きつけられる覚悟して身構えたが、

あるはずの衝撃はなかった…

そのかわりに目の前には、女の顔が飛び込んできた。

……信じられないことだが、彼女に受け止められたらしい

その証拠にまだ抱きかかえられている…

彼女が

「大丈夫?…」

と声をかけてきてが、

あまりの驚きに返事が出来ない…

もう一度彼女が声をかけてきた、

しかし、それをさえぎるように返事をする。

「大丈夫。」

心配してくれていた彼女の顔がほころぶ。

本気で心配したらしく、どっと安堵の表情になる。

「大丈夫だから下ろしてくれ。」

女の子に抱きかかえられるのは、男としては恥ずかしい。

助けてくれた感謝よりも、そのことで頭が一杯になる。

彼女も、気づいたらしく顔を真っ赤にして手を離す。

少し落ち着いてから、

助けてくれた彼女を見ると見覚えがあると気がついた。

…思い出した、さっきまで思い浮かばなっかた顔。

体育館で黄色い声援を浴びていた学園の王子的存在…

「…確か藤枝だよな。」

そう声をかけると彼女は驚いた様だった。

「…ありがと、助かった。」

彼女に伝えると、両手を振りながら

「よかった、怪我しなくて。」

と笑顔で答えた。

「…まさか女にキャッチされるとは、思わなかったけどな。」

不意にさっきまで頭の中を埋め尽くしていたことが口から出る。

彼女はビクッっと反応し、

「ごめん、気持ち悪いよね…」

と言って下を向いてしまった。

…意外な反応に、フォローする言葉が出てこない。

「それじゃ…」

と言い彼女は階段を降りようとした。

「…ちょっと、ビックリしただけだよ。」

背中越しに声をかける。

やっと言葉が出てきた。それと同時に抱きかかえられた時の

彼女の安堵の表情がフラッシュバックする。

「間近で見ることなんてなかったから、今まで気がつかなかったけど。

…なんだ、顔は可愛いんだな。」

彼女が呆けたようにこっちを振り向く。

そんな言葉を言った後、後悔の念が頭の中で

ぐるぐる回った。

(…何を言ってるんだ俺、恥ずかしい…

抱きかかえられたのもかなり恥ずかしいが

もっと恥ずかしい…)

彼女の顔を見れないまま。すれ違いざまに

「…じゃ、ありがとな。」

と言葉を残し階段を駆け下りる。

駆け下りながら俺は、

(ま、学園の王子だ。可愛い、かっこいいは

言われなれてるだろ…)

そんなことを思いながら足早に家に帰った。

ーnext deyー

晴れた日の昼休みは、いつも屋上で昼飯を食べる。

昨日一夜漬けで勉強した小テストも、午前中に終わり

今日の青空みたいに晴れ渡る気持ちでくつろいでいた。

晴れた日の屋上から見る景色が好きだ。

どこまでも続く青い海に緑を多く残した町並み。

静かで穏やかな…絵画のような世界。

(これが幸せってことかな)

と柄でもないことを思っていると、不意にその世界は壊された。

ドアが勢いよく開けられる音。

それと同時に息を切らして飛び込んでくる女。

そこに現れたのは、学園の王子的存在、藤枝 真。

(昨日から何かと縁があるな…)

彼女は、学校中を走り回ったあとみたいに

息を切らしていた。

「お…おい 大丈夫か?」

彼女は、ビクッとしてこちらを向いた。

そして息を切らせながら、

「あの」

と声をかけてきた。

「…何、俺に何か用か?」

彼女は堰を切ったようにしゃべり始める。

息も整えず興奮しながら。

「はいっ…そのっ…こっ、こんな気持ち初めてで…

うまく伝わるか解らないっけどっ!!」

意味が分からず

「…はい?」

と思わず聞き返してしまう。

彼女は2、3回深呼吸すると息を思い切り吸い込み

俺に向かって

「貴方のことがっ…好きです!!」

と言い切った。

訳が分からない……

何がどうしてどうなって

俺が誰で…

……学園の王子的な何かが

……何で?

昼休みの終わりを告げる、予鈴が鳴る。

状況把握がつかめない中、

それでも俺は冷静さを取り戻し

「さて、教室に戻るか。」

と言った。

彼女は大声で

「えぇ!?!?」

と驚きの声を上げる。

俺はいたって冷静だ。完璧な答えを返す。

「ほら、遅刻するし。」

彼女はそれでも食い下がる。

「あ、あの、でも、あたし、今…告白…」

と言ってくる。

お互い見つめあう間。

「冗談だろ?」

俺がそっけなく彼女に聞く。

彼女は耳を真っ赤にしながら否定する。

「冗談…?!?!なんかじゃありません!!」

と。そして彼女は真っ直ぐに俺を見つめ

もう一度さっきの言葉を繰り返す。

「好きです!!お付き合いしてください。」

語気を強め俺に言う。

真っ直ぐ見つめる真剣な瞳。

俺も彼女を見つめ答えを返す。

「ごめん。」

一瞬の間があり

「即答ですかっ!?」

彼女は驚き大きな声を出す。

「…んな事、言ったって…。

昨日初めて話した相手にいきなり告白されても…。」

俺はあまりの大声にキーンとした耳を押さえながら答える。

彼女は、肩を落とし

「…それも、そうですよね…。」

と言った。

あまりの落胆振りに心が痛み声をかける。

「てゆーかお前さ。」

彼女の顔が上がる。

「俺の名前、覚えてないだろ。」

顔が明らかに狼狽する。

「はぁ…」

ため息がでる…

「…馬鹿だろ、お前。」

俺は本気でそう思った。

名前も知らないクラスメートに告白する。

そんなやつ、俺は知らないし聞いたこともない。

彼女は必死になって、

「っっっっ…!!なっ名前なんてこれから覚えられます!!

あっ、あたしが貴方を好きになるのにっ、

名前を覚えてるだの覚えてないのだのなんて、関係ない!!

恋は理屈じゃないんです!!!!」

あまりのテンパリ様であれやこれとしゃべっている…

うるさい…

「黙れ。」

怒られた子犬のように見上げている彼女に、

畳み掛けるように言葉を浴びせかける。

「今まで名前も覚えてなかったクラスメイトに

いきなり好きだの言い出すのは

一時の気の迷いかまたは精神病の類だ。」

と言い放つ。

彼女がそれでも何か言おうとしてるが、その前に

「まぁどっちにしろ答えはかわらない。ごめん。以上。」

と伝え話しを打ち切り、階段に向かう。

ここまで言ったにも関らず

「まっ待って…」

と彼女は声をかけてくる。

俺は、振る帰らず返事をする。

「…んだよ。」

少し間があってから

「…嘘じゃなかったんですよね?」

と言ってきた。なんのことか分からず聞き返す。

「は?」

声が小さくなりそして少し震えながら

「あの時…顔は可愛いって…可愛いって、言ってくれた。」

最後は消え入るようなか細い声で彼女は

俺の背中に話しかけてきた。

覚えてたのか…

恥ずかしくて振り向けない…

ついつい適当に流してしまう。

「…んな事言ったかもな。」

背中越しでも分かるくらいに、

彼女は大きく息を吸いしゃべり始める。

「初めて言われたんです。男の人に、可愛いなんて言葉。」

あまりに意外な一言に驚き振り向く。

スカートを両手で掴み、顔を真っ赤して肩を震わせた

彼女が目に飛び込んでくる。

「…もしかして…。そんなことで惚れたのか?俺に…?」

彼女は今にもこぼれそうなほど涙を溜めた目を大きく開き

そして身体全体で

「あ、あたしはこんな気持ち本当に初めてだからっ!!

こういう時どういう風に伝えたらいいのか

全く解んないんです!!」

と俺に訴えかけてきた。

「…よりにもよって初恋が俺かよ…ついてないな、お前。」

彼女は今自分に沸き起こってる様々な感情を

何とかこらえ俺に聞いてくる。

「とっ友達からでいいんでっ…お願いします!!!」

彼女なりの精一杯の…心。

純粋に俺を見つめる目、子犬の様に不安におびえながら

それでも立とうとする強さ。

こんな気持ちあったかな…泣くほど人を好きになる気持ち。

人を好きになるのは、理屈じゃない。

今の彼女を見ていると素直にそう思える。

…でも俺は今、この気持ちに答えられる気持ちは

残念ながら持っていない。

それでも今の俺に出来る精一杯の返事…。

「まぁ…友達ならいいけど…。」

彼女の顔がパッ明るくなり

「本当ですかぁ!?」

と聞き返してきた。

あまりのはしゃぎように俺は、

「おっ、おいおい友達だぞ?

間違っても恋人じゃないぞ?

ちゃんと解ってんだろうなっ?」

彼女は泣きじゃくりながら笑い…

そして、うんうんと頭を振り、

「はい解ってます!!」

「頑張ります!!」

と大声で返事をする。

がんばるって友達になるのをがんばるって

なんか意味不明なことを言ってる。

「いや…頑張られても…。」

俺が彼女に声をかけても

彼女は、うれしさのあまり有頂天なり、

そして…壊れた…

「あはははははー!!がーんはーるぞー!!

うふふふふふー!!」

きっと色んな溜まっていた感情が開放されたのだろう。

それに、人に受け入れられる喜び。

可能性が0か1では大違いだ。

うれしすぎてステップまで踏み始めてる。

(あ、一回転した…)

思わず俺も笑いがこみ上げてくる。

面白いやつだ。

「真行寺 鷹斗」

彼女は、驚いた顔で止まりこちらを向いた。

「友達なら、それくらい覚えておけ。」

彼女は目をうっとりとさせながら

俺の苗字を繰り返す。

「真行寺…いい…」

何がいいんだわけわからん…

あまりのトリップぶりに必死に止めようとする。

「いやいやいやいや…。」

彼女は胸の前で手を組み中空を見つめている。

きっと

「こうしてあたしと鷹斗さんの恋物語が始まろうとしていた…」

とでも思ってるのか?

「恋物語って何だ、おい。」

思わずツッコミを入れてしまった。

彼女は驚いて振り向くと

「えへへへ」

と笑いながら近づいてきた。

「…こりゃ逃げた方がいいな。」

屋上の扉を開け階段を降りて行く。

「待ってください。」

「教室じゃ話しかけるなよ。」

「なんでですか、友達でですよね。」

「親しき仲にも礼儀ありだ!」

「なんですか、それ?」

「ことわざも知らないのか?」

「知ってますよ。そういうことじゃなくて…」

「あと、その変な敬意やめろ。俺たち友達だろ。」

「は…い…うん!」

「もう行くぞ、授業始まっちゃうだろ。」

「行こう行こう。」

「だからくっつくなって…」

屋上の扉は開いたまま…話し声は遠ざかる……

こうして俺と彼女の話は始まっていく…

彼氏的彼女OP ーBOY SIDEー



如何でしたでしょうかっ☆
彼氏的彼女OP鷹斗視点小説でしたっ!!
本当ならおまけとかで作者自身が作るべきものを人様が作ってくださるなんてっ・・・!!
あの半暴走気味の主人公に対して鷹斗の方はもっと深い事を考えていたりもしたのですよ
これを読んだ後に再プレイすると、OPが更に味わい深くなる事間違いなし!!
ぜひ皆様、これを読んだら再プレイお願い致します!!(笑)
nakiyamiさん、素晴らしい小説をありがとうございましたーvv